ミトコンドリア病
年をとるとさまざまな病気がでてくるが、案外、遺伝的に決定されている
例も多い。例えばアルツハイマー病のような病気だ。これらの一部の発症には
、ミトコンドリアが関係している。その他未知の病気の原因のいくつかも
ミトコンドリアDNAの変異による事がわかってきた。こうした病気をミトコン
ドリア病といい、わずかこの10年の間に120症例以上が明らかとなった。

(例)アルツハイマー病
アルツハイマー病は進行性の神経変性疾患であり、記憶力障害を中心とす
る認知機能障害などがその特徴とされている。アルツハイマー病の発症は加齢か
ら起こるほか、環境や遺伝的要因から起こるものがある。遺伝性のアルツハイマ
ー病のうち、発症年齢が65歳未満のもを早期発症型家族性という。この原因遺
伝子としてプレスリン1,2及びβアミロイドタンパク質前駆体遺伝子が同定さ
れている。これらが、βアミロイドタンパク質前駆体の過剰生産を引き起こし、
これがミトコンドリアに作用し、ミトコンドリアの機能を停止させ、最終的には
細胞を死に至らせる。
そして、晩期発症型アルツハイマー病の発症とミトコンドリア遺伝子との
関係も今研究が進んでいる。
(その他の例)
後天的変異による疾患であるパーキンソン病などの神経疾患、老化。先天
的変異による疾患である糖尿病、心筋症などがある。

(問題点)
サンガー博士がヒトのミトコンドリアゲノムの全塩基配列を決定して以来、
塩基配列決定は機械化が進み、今日では日常的にミトコンドリアゲノムの全塩
基配列を決定して、ヒトの病気との関係が調べる事が出来るようになった。10
数年以内に多くの病気に関わる遺伝子が解明されよう。各個人が頼めば自らの細
胞核ゲノムやミトコンドリアゲノムにどのような遺伝病がコードされているかを
たちどころに知る事ができる。しかし、病気を知った多くの゛ふつうで健康体な
人゛が、遺伝病の発病を恐れる精神病と戦わなくてはならないという、問題も抱
えている。