4.エボラ出血熱

 

 「アウトブレイク」という映画を知っているだろうか・・・検疫所から逃げたサルに未知のウイルス“モタバ”がついており、これが突然変異を起こして強毒ウイルスとなった・・・このモタバウイルスのモデルとなったものこそがエボラウイルスである。最初に発見されたのは1976年のスーダンであった。その後、1976ザイール、1977ザイール、1979スーダン、1994コートジボワール、1994ガボン、1995ザイール、1996ガボン、そして2000年の10月にもウガンダで流行した。
 エボラ出血熱の症状の始まりは普通の風邪と同じである。最短3日、最長でも3週間で発病し、頭痛や体の違和感を感じるぐらいである。エボラウイルスはRNAウイルスで、骨と骨格筋以外のすべての体細胞に感染する。感染力は強く、一滴の血液の中に5個でもエボラウイルスがいたら感染して発病するといわれている。増殖能力もものすごく強く、そのために感染細胞を破壊して細胞の壊死を防ぐための機能である細胞性免疫の能力がおいつかずにタンパク分解酵素をはじめとする、組織に障害をもたらす多くの酵素類が滲み出してしまう。これらの酵素は組織間や細胞間をつなぎとめている細胞外基質(コラーゲンなど)に作用するため、皮膚や各種の臓器がもろく、ちぎれやすくなる。血管も例外ではなく、体のあらゆるところから出血する。こうしてエボラウイルスの感染者は炸裂(crashed)、放血(bled out)といった末路をたどることとなる。エボラ出血熱の死亡率は50%〜90%。まさに最強の殺人ウイルスといえる。ちなみに学校保健法の中でのエボラ出血熱の取り扱いは、予防すべき伝染病第1種で、治癒するまで出席停止ということなので気をつけるように。
 現在サルにおけるワクチンの開発に成功したが、これは遅いほうだといえる。過去エボラ出血熱が発生した場所はすべてアフリカである。だからワクチンを作っても収入が見込めないといった理由から製薬会社が気後れしていたのではないかといわれている。現代医学は収入を見込めない場合、腰が重くなるというのが現状のようである。

 

    4   

[BACK]                        [NEXT]