5.天然痘

 

ウイルスについてもう一つ天然痘について話をします。天然痘ウイルスは体長250〜300nmの大型ウイルスでヒトに感染する天然痘ウイルス、ウシ、ネコに感染するcowpox,catpoxウイルスの3種類があります。
 症状は7〜17日の潜伏期に続き急性の全身感染を起こす。激しい悪寒、発熱、嘔吐、呼吸困難などが数分以内に突発し、次に発疹が顔面に始まり体の上部から下部へ2〜3日で広まります。天然痘の起源はアジア、アフリカといわれていて、その存在は二千年前にも確認されています。ヨーロッパでは特に流行が多く、18世紀には5千万人が死亡するという大流行もありました。しかし1798年イギリスのジェンナーが牛痘にかかった女性の水疱を子供に接種し、天然痘の感染を予防することに成功しました。よって重症では死亡率が20%だったものが水疱の後も残らないほどの軽症ですむようになりました。以後1902年にはワクチンの予防接種が義務付けられるなどして1979年のソマリアの患者を最後に1980年にはWHOによって撲滅宣言が出され、現在研究用に保存してある分についても処分が合意されています。

 

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