平成16年度研究紀要(第39集)


ペルー・アンデス紀行

         ―「アメリカ」との出会い ―

地歴科  佐々木利昌

 [はじめに]
 2002年12月27日から2003年1月5日まで、初めての海外旅行としてネパール・ヒマラヤ・トレッキングに参加した。そのときの印象は「ネパール・ヒマラヤ紀行」にまとめ、『大阪教育大学附属高等学枚池田校舎研究紀要第37集』に載せてもらった。今回は「天山山脈およびパミール高原へのトレッキング」に参加する予定だったが、参加人数がそろわず、催行中止となり、2004年8月5日から8月15日までの「アンデス・ブランカ山群トレッキング」に急遽、参加することになった。アンデスへは、いずれは行きたいと強く願っていたから、この変更は苦にならなかった。ただ、これまで少しずつ進めてきたトルコ語の学習は一時棚上げにして、スペイン語を大急ぎで学ばねばならなくなった。2〜3週間でマスターできるはずもないから、旅行に最低限必要な表現を手帳に書き写す程度しかできなかった。しかし、これでも現地でずいぶん役立った。出発直前になって買い求めた旅行ガイドブックにアンデスの先住民ケチュアの人々の言語=ケチュア語が少し書いてあったので、念のためにこれも手帳にいくつか書き写しておいた。
 今回のアンデス・トレッキングではテント泊の最高地点の標高が4100mにも達するので、高山病対策の一環として、健康診断を求められた。高槻の病院で血液検査、呼吸能力などの検査を受け、そのデータを東京医科大学のエヴェレスト高山医学研究所に送って、トレッキング参加の可否を判断してもらうことになった。低地に暮らす私たちには効果的な高山病対策など、現実にはとれるはずもない。私はアンデス行きが確定してからも、休日に、こつこつと愛宕山への訓練登山を重ねるのみであった。結果的には、このトレーニングは有効だったと思う。


アルミ―木炭電池の研究

  ― 本校化学部所属生徒の個人研究について ―

 赤穂 吏映・ 松永  茂

【要   旨】
備長炭をアルミ箔で包み、食塩水を電解液としたアルミ―木炭電池を制作し、その特性を
調べた。その結果を報告する。

【キーワード】
化学部、電池、電池の特性、アルミ―木炭電池

1.は じ め に
 本校の化学部は、いつも人数不足である。今年も、数人の女子が所属している。女子が多いとどうしても家政学との境界領域の研究が多くなる。染色・紙漉・石けんの製造・青銅メダル製造・河川水の水質検査などがテーマとなる。人数が多いと、いろいろな分野に広げていけるのだが、部員数が少ない本校の場合、どうしても個人研究にならざるを得ない。今回も、電池に興味を持った赤穂さんが、知人を頼って測定の方法を学び、電池の特性を調べようと、本表題の研究にチャレンジした。その研究成果の報告である。


高校生・高校教員による河川の指標生物調査2004

   ― 高校生による指標生物調査から ―

中井 一郎・坂井 正子・安井 博司
                            岡本 恒美・橘  淳治

【要   旨】
 2004年7〜9月に府下の高校理科教員および生物部員の手で、大阪府下の河川において、10種類の水生生物と4項目の化学的水質の調査を行った。2004年夏は総じて酷暑で、8月中旬以後は多雨となる不安定な気候であったため、化学的水質はばらつきが大きい中に悪化の傾向が見られた。水生生物の分布は1990年代からあまり変わらず、生物の生活に適した水環境が少ない状況が続いていた。また、2003年に激減したヘビトンボ類は若干の回復したが、それ以前と比べれば著しく衰退している傾向は変わらなかった。

【キーワード】
環境教育,指標生物,化学的水質,水生生物

1.はじめに
 大阪府高等学校生物教育研究会では、1988年から、身近な生物を見直し、環境を考える試みとして、指標生物調査を行ってきた。その中で、2003年に大規模な調査を行ったが、同年夏は低温多雨で、水生生物や化学的水質の調査結果が、本来の河川の状態を反映しているかに疑念が残った。そこで、2004年に再度高枚生物科教員と生物部員に呼びかけて、河川の指標生物調査を行うことにした。
 


家庭科における保育体験学習

    ― 附高あそぼうDAY ―


家庭科:杉本 志穂

 現在、家庭科教育においては「生きる力」をつけることが重視され、そのための方法として体験学習を取り入れることが多い。本校でも2年生家庭科において乳幼児とのふれあい体験を軸に授業を行った。

1.はじめに
 昨今、子ども虐待のニュースを毎日のように耳にする。核家族化による母親の孤立、ストレスフルな現代社会、さまざまの事柄がその原因に挙げられているが、そのなかに親準備性の不足がある。これは学枚教育に限ったことではなく家庭や地域社会で子どもと接することがないまま親になり、親としてどのような行動をとったらよいのかのモデルを学ぶことなく、なれない育児に行き詰り、育児不安に陥るというパターンである。少子化の進む現在では物心ついてから乳幼児と接する機会がまったく無いまま大人になるというケースも珍しくはない。実際、本枚2年生に質問したところクラスに4〜5人(約1割)が「今まで一度も赤ちゃんにさわったことが無い」と答えている。
 本校では2年生家庭科で『附高あそぼうDAY』と名づけた乳幼児とのふれあい体験をメインにおき、そのための事前学習、活動に向けての準備、体験後の感想文提出を一連の流れとして授業を行った。


英作文評価プログラムCriterionを使った英語Wの授業

  ― Essay Writing をめざして ―

英語科  樋口 正次 Matthew Walsh

【要  旨】
 CIEE国際教育交換協議会が出されている、Criterionという英作文評価プログラムを使った、本校2年生を対象にした英Wの授業の実践報告である。

【キーワード】
英語writing、Criterion、英作文評価プログラム

1.はじめに
 Criterionという英作文評価プログラムがあることを知り、それを使って英語Writingの効果的な指導法を研究しようと思い立った。


Experimental syllabus design developed as part of the
SELHi project:Writing for 11th graders

Ikeda High School Attached to the Osaka University of Education
February 18th, 2005

   Matthew Walsh

                 【要  旨】
 SELHiの取り組みの一環として、二年生のライティング授業の検定教科書に含まれているシラバスに加えて、エッセイや交換日記を書くことにより学習者が自発的に第二言語で意味を作り出す場をより多く与えました。これは学習者の中間言語の習熟度に合った練習と実験的に第二言語を使う機会を増やすためです。また、こういった授業内容の中に、オンラインソフトを大いに活用しました。学習者のエッセイを評価するオンラインソフトのフィードバックにはいくつかの問題点がありましたが、動機付けという点では機能を果たしました。エッセイライティングの各授業の始めに、次のような事を行いました。プロセスライティングの方法の指導をはじめ、エッセイと同じジャンルの文章やトピックに関連する語彙、頻出構文のインプットによる紹介。また、談話的文法やエッセイの形の説明などです。学習者から得たいくつかの調査結果では、この学習方法はおおむね好評で、1年の間で英語力の向上もみられました。

1. Introduction
The‘Super English Language High School' program, or "SELHi"' is a program under the auspices of the Japan's Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT) that promotes research on methodology, syllabus design, and program innovations in high school English language education in by providing special funding to select schools that agree to commit to experimentation and research in an approved area of their choosing. This paper will describe experimental course design changes made in a writing class for 11th graders by this writer and team-teaching partner Masatsugu Higuchi as part of the SELHI program at Ikeda High School Attached to the Osaka University of Education. In our experimental course, timed argumentative or opinion essay writing utilizing an online evaluation software package, journal writing, and original example sentence creation were added to the standard syllabus. Our aims were to allow individual learner-centered production of written language to be used as a tool for language development, provide a much-needed chance for practice in free production, and foster fluency.


生活実態調査報告

     ― 34期生と49期生の比較 ―

                 友田 勝久,梶  里野,吉村 勇治,金藤 行雄

【要  旨】
生徒の生活を把握するために生活実態調査を行った。この種の調査は,本校でも過去に行われていたが最近は久しく行われていない。その間,生活環境や学習環境など生徒を取り巻く環境は大きく変化している。そこで,生徒の実態を把握するために,1年生(49期生)を対象に,2月のLHR時間を利用して,59項目からなる生活実態調査を行った。また,調査の結果に対して,15年前の調査結果(研究紀要第23集H.2年「生活実態調査集計結果報告」)と比較してみた。結果の分析はおこなっていないが,特徴的な結果については,グラフ化しておいた。

【キーワード】
学習環境,生活環境,生活実態

1.調査内容
 実施した調査項目は次の通りである。
 1.家庭学習に関する調査          25項目
 2.家庭学習に関する調査          10項目
 3.クラプ活動.趣味,稽古事に関する調査  10項目
 4.悩みなどに関する調査          14項目

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詳細は研究紀要に掲載しています。