「食とタブーあるいは食の文化記号論」



桝形先生から「食とタブーあるいは食の文化記号論」の講義がありました。

  1. 食を通じて自文化・他文化を考える。
  2. 食に関して、どうしていろいろな文化があるのか。
  3. 食は差別意識と結びついている。

 こんな問題提起から始まり、「食」に関する様々なタブーを話されました。おそばをすする時日本人は音をたてるが、欧米人は音を立てて食事をしない。お頭付きの鯛を出されると欧米人はギョットする。欧米の肉屋には肉がドカーンとそのままで並んでいる。お箸の使い方もアジアの国々で様々である。直箸を是とする韓国と非とする日本。カニバリズム(食人習慣)の話しもあった。それに関して、武田泰淳の小説『ひかりごけ』の話しが印象的。難破した2人船員の1人が生還した。もう1人の若者の肉を食って生き残ったことへの自責。人の噂は薄れるが、自らへの責めは免れない。自分の命はその青年の命だ。その青年によって生かされているのだ。こういう神話を作ることによって、生きる力を再び得る。臓器移植に通じる話しである。
 食は多くのタブーと結びついている。人はタブーを犯すことによって自己との葛藤にさいなまれる。タブーを守ることによって同じ社会に生活する者との共同性を高め、自分自身のアイデンティティを確認する。それはまた他者への差別へとつながっていく。
かなり難しい話しでしたが、このような内容であったと思います。参考まで・・・…



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