バルト海プロジェクト高校生国際会議に参加!
INTERNATIONAL BALTIC SEA PROJECT CONFERENCE
"EVOLUTION OF ENVIRONMENT"
 世界のASP netで最も有名かつ伝統のあるBaltic Sea Projectの国々から、4月9日〜12日に開催された「高校生国際会議」に本校が招待され、参加させて頂きました。今年度の主催はリトアニア、そして首都ビリニゥスで行われました。今回の会議の参加は日本のASP校として初めての招待を受けたものです。
 BSPプロジェクトとは、北欧及びバルト海周辺の環境問題をテーマにした。「学びあい」を関係国9カ国(スウェーデン、フィンランド、ロシア、エストニア、リトアニア、ラトビア、ポーランド、ドイツ、デンマーク)のユネスコ協同学校で協同実践しているプロジェクトです。これらは、2005年に世界で開始されたESD(Education for Sustainable Development)の一つとして位置付けられ、21世紀を見通した学習として実践されています。特徴的なことは単純に環境問題を学習するのではなく参加国相互の多文化間の問題を同時に学習したり、9カ国の高校生が定期的にディスカッションしたりして21世紀に相応しい知を形成し合っていることにあります。

春休みほとんど登校して準備しました。
〜事前研修〜

私たちは1ヶ月前から研修を行いました。そこではリトアニアでのESDプレゼンテーションの作成にとどまらず、挨拶や笑顔の大切さ、当事者として責任ある行動をとることなど、学びあいの前提となる人として振る舞いや態度を身につけることから心がけました。幾度もの研修を重ねるうちに隊員全員の団結が確かなものになってきました。《後からわかりましたが、リトアニアで会った方々はこんなことが誰も普通にできていました。(M)》
4月7日(第1日目)
−乗り継ぎ地アムステルダムのスキポール空港にて−

これは自分達が出したゴミは自分達で片付けるということの実践です。
18時間の旅を終えて、リトアニアのヴィリニゥス空港に無事に到着!!この空港はスターリン支配時代に建設されたものだそうです。

長旅だったので皆少々疲れ気味ですが、どんなことを学べるかという期待と不安で胸がいっぱいです。
4月8日(第2日目)
自主テーマによる学習日

私達リトアニア隊は以前の臨時首都だったカウナスにある杉原記念館を訪れました。カウナスはビリニュスからバスで2,3時間のところにあります。杉原千畝さんは、戦時中リトアニアでビザを発行して6000人ものユダヤ人を助けたことで知られる外交官です。

杉原千畝さんの机の前で
―杉原千畝さんが実際にビザを書いていた机の前で−

当時の資料や備品を間近で見て、改めて彼の成し遂げた"仕事"の偉大さと、私達が今回リトアニアを訪れることの意味を再確認しました。
名の由来が「雨の国」でも知られるリトアニアは、天気は雨か曇りが多く、青く澄みきった空が見られることはめったにないそうです。

上:大統領官邸の前
下:大聖堂(アルキカテドゥラ)
−ヴィリニゥスの市街を歴史散策中−

ヴィリニゥスの街には13世紀以来の街並が今なお美しく残されていて、日本とはまた違う魅力を持っていました。何より違っていたのは、人々が今でも中世以来の文化財を大切に使っていて、人々の生活に密接しているというところです。なお、ヴィリニゥス歴史地区は1994年から世界文化遺産に登録されています。
4月9日(3日目)

これがホスト校であり、メイン会場ともなったジャミナ高校です!!
ここで高校生国際会議、オープニングセレモニー、クロージングセレモニー、他国のプレゼンテーション、ワークショップ等が行われました。
国際会議のオープニングセレモニーにて、これから始まる国際会議を盛り上げようと、ジャミナ高校の生徒がダンスを披露して下さっている様子です。
ホスト校の心からのおもてなしが至るところで垣間見えた素晴らしいセレモニーでした。

ダンスも交えて発表しました。
私たちはそのおもてなしに応えて日本チームの紹介の際にリーダーからのあいさつに加え、"世界に一つだけの花"を歌いました。この歌は春休みの研修中から校庭で練習したりと準備してきたものです。
会場の人達からはあたたかな拍手をいただきました。
4月10日(4日目):午前

各国のプレゼンテーションが行われた会場です。
プレゼンの内容は
  • AIR POLLUTION FROM SULPHUR OXIDES IN VILNIUS (ヴィリニゥスにおける硫黄酸化物による大気汚染)
  • PORPOISES (イルカ)
…など。みんな一生懸命に聴いています。
リトアニアのプレゼンテーションの様子です。各国の生徒の皆さんは、私たちのようなアジア全体を見た発表ではなく、自分達のリサーチに基づいた地元の川や空気の汚染状況や生態系の様子を発表したものでした。
しかし、9カ国から28チームの発表があると、バルト海沿岸の自然、文化、くらし全体が分かってきます。身近なところから調べて何とかしようと思うことが、地球全体の問題を解決することに繋がる、そう感じました。
この日、各国のプレゼンの後、私たちが学校紹介をしている様子です。
内容は、校風や、普段の生活、附高祭や、附高祭におけるリサイクル活動についてです。
皆、アジアの、日本の学校はどのようなものなのだろうかと興味深く熱心に聞いていただきました。
私たち附属池田は、9カ国のBaltic Sea Project をとりまとめておられるGeneral CoordinatorのRutaさんから招待されました。
この写真は招待してくれた御礼の挨拶をしているところです。
素敵な歓迎を本当にありがとうございました。
4月10日(4日目):午後

各国の研究プレゼンが終わってから、私達はいくつかのグループに分かれました。以下6枚の写真はワークショップの様子です。さらに交流を深め合いながら学習をしよう、という目的のもとに、同じ体験を通じて異なる視点の交換で学習することができました。
丸太の輪切りにリトアニアの雑誌の切り抜きを貼り、各自でデザインをアレンジしてオーナメントを作りました。
普段はざっと目を通すだけの雑誌の風景も、自然の産物の上に切り取って改めて見ることによってそれぞれの文化財の奥深さ、自然のありがたみを再確認することができました。
このワークショップでは、色々な鳥の絵を見た後に、自分で鳥の配置や背景を考えて描いているところです。
黒い紙にボールペンや色鉛筆で描きました。鳥を描くと、その周囲に美しい自然を描くことになります。
しかし、現実には鳥の背景には美しいものばかりではないということを感じさせられました。
これはダンスのアクティビティーです。
リトアニアの伝統的な踊りを男女ペアになってしました。
9カ国から集まった人々が一緒になって踊っています。
とても楽しく笑顔が絶えない、そんなワークショップでした。
国境や言語を介さないかけがえのない時間がそこにはありました。

劇で使う衣装を作っています。
劇で環境問題を表現するアクティビティーです。どうすればよりよいものを作れるのか、英語力を駆使して話し合いました。    

 これは劇の練習をしている写真です。
4月10日(4日目)夜、ホテルにて

夜のミーティングの風景です。
毎日みんなで夜遅くまで話し合いその日感じたこと、「学んだこと」を共有しあい、1日1日何を学んだか、このチームの課題は何かということを共有したり、確認したりしました。
そして明日の具体的な日程や内容、連絡事項を確認しあって就寝です。
4月11日(5日目)午前

日本チームのプレゼンテーションの発表です。私たちは環境や貧困問題を始めとする諸問題をアジア全体の視点から考え、一つひとつの問題を改善していく「良い循環」と、逆に問題を複雑にしていく「悪い循環」に着目して環境、紛争、貧困、抑圧などがつながっていることを発表しました。私たちが「総合的学習」で学習したことを基にした発表です。ありがたいことに拍手がいつまでも鳴りやみませんでした。

他国の生徒との交流風景です。お世話になった人達の名前を書き留めている最中です。

プレゼンテーションの合間も会話が弾んでいます。写真はラトビアの生徒に漢字について紹介しています。
午後のワークショップ1

Nature Clock というワークショップの様子です。これは、森の単なる散策とは違い、地面から、空中から、自分が自然の一部になった目線で様々な角度から森を探求するフィールドワークでした。9カ国の人と「考え」の交換をしながら、新鮮な空気の中を歩いていると、時間を忘れて自然の「美しさ」をいっそう感じ取ることが出来ました。
午後のワークショップ2

Sand Artというワークショップの様子です。
日本では色が入ったカラフルなものが多く使われるのですが、この砂はビーチから取った普通の砂を使って、ありのままの色合いで自然の美を表現しました。このアクティビティーも、自然を繊細に感じ取る学びです。
午後のワークショップ3

水産資源を考えるワークショップの様子です。このワークショップでは魚の乱獲問題についてのプレゼンテーションを見て、それについてのシミュレーションもしました。
バルト海で獲れる生物資源の経済的理論を知ることで、未来予測を学習しました。これは持続可能性そのものをディスカッションするものでした。自然がどれだけ大切か、「持続可能な開発のための教育」がいかに大事か身にしみて感じることができました。
4月12日(6日目)午前

エンディングセレモニーの最後に参加者みんなで記念写真を撮っています。
私たちは浴衣を着て出席しました。
先生がスピーチしています。
このようなプロジェクトはとても素晴らしくて、日本やその周りのアジアの国々ともこのようなプロジェクトをしたいということ伝えていました。
身近な環境問題を考えることは世界の諸問題を考えることに繋がるのだと感じました。
というスピーチでした・・・。
学校内を案内してくださった人、給仕に携わってくださった方々、司会を進めてくださった生徒さん、私達の荷物を管理してくださった人など、ジャミナ高校の皆さんとこのプロジェクトでお世話になったすべての方への感謝の気持ちをこめて、日本チーム全員で書きました。
学校の玄関に飾っていただきました。
皆さん、本当にありがとうございました。
4月13日 (7日目)

アムステルダムのスキポール空港で振り返りのミーティングをしている最中です。
みんなそれぞれ思ったことや感じたことをお互い言い合い、学びあっています。
6時間のトランジット待ち時間も、ミーティングに没頭しているとあっという間!!
まるで矢のように時間が過ぎていきました。
誰もの意見が本当に深く考えさせられるものばかりでした。
リトアニア隊、無事日本に到着!
帰ってきてもまだ終わった実感がしなくて、リトアニアでの日々が夢のように思えてなりませんでした。
みんなで頑張ってきた成果、達成感をメンバー全員でかみしめたひと時でした。
そして何より支えてくださった先生方、友達のみんな、家族の人たち、本当にありがとうございました。

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